文章リハビリ

この世はクソファッキン  だけどこの世はAll you need is love. (映画と本と音楽の感想と雑記のブログ)

あまりにもむごい

映画「月に囚われた男」を見た。デヴィッド・ボウイの息子が監督だったから見たんだけど、すごい映画だった。とてもむごい。本当にむごい。

サムは3年間を繰り返し、死んでいく。愛する家族を思って、孤独に働いて働いて。映画内の一人目のサムがどんどん衰弱して行ってるってことは、クローンは3年経つと死んでしまうような体に作られてるってことだろ?ようするに2人目のサムだって、地球に帰ったって3年で死んでしまうんだ。幻覚が見えるようになって事故を起こすなり、衰弱して死ぬなりで。あまりにもひどいだろ。どうしろっていうんだ?娘に会いに行ったって、本当の父親がいるんだ。母親は死んでしまってる。どうしようもないよ。やっぱりクローン技術はタブーなんだよ。絶対に実現してはいけない。すでに実現してるんか?とにかくやっちゃいけないんだ。だってクローンをテーマにした映画で、ハッピーエンドな映画なんて1本もないだろ。クローンは絶対にだめだ。誰一人幸せにならない。この映画で唯一救われたのは、人工知能のガーティが優しかったことだ。プログラムに忠実ってだけかもしれないし、逆に考えれば優しくないのかもしれない。残酷なのかもしれない。けどサムを守ろうって気持ちは純粋に優しいと思った。

すごい映画だった。