文章リハビリ

この世はクソファッキン  だけどこの世はAll you need is love. (映画と本と音楽の感想と雑記のブログ)

MTV Unplugged(1996)/Oasis

ノエルオタ必聴

本日は久しぶりに真面目に音楽の感想を書こうと思う。帰り道で久しぶりに聴いたMTV Unpluggedでのノエルの「Cast No Shadow」があまりにも素晴らしかったから。

というわけで、オアシスの1996年のMTV Unpluggedでのギグについて。(セットリストは1番下に)このギグはリアムが喉の不調を訴え出演をキャンセルしたため、ノエルが全曲ボーカルをとっている。ノエルの唄いっぷりは素晴らしく、その点で後追いのファンの僕にとっては貴重で大好きな音源の1つなのだが、リアルタイムで会場にいたファンにとっては残念だったかもしれない。バックの演奏も素晴らしく、確かにもしリアムが出演していたらどうなっていたのだろうとは思ってしまう。特にセットリストに入っている「Some Might Say」「Round Are Way」なんてのは2人の掛け合いが最高な曲やからなあ。

ただ、リアムかノエルか、どっちか1人、どっちか1人だけ選べと拳銃でも持って迫られたら僕は間違いなくノエルを選ぶので結局のところのこのギグの音源は大のお気に入りなのだ。喉の不調を訴えたにも関わらず、リアムがVIP席でビールとタバコをやりながらノエルをやじっていたというぶっ飛びな(有名な)エピソード付きのグレイトなギグである。

さて、とにかく素晴らしいのが「Cast No Shadow」だと僕は思う。「Cast No Shadow」がセットリスト入りしているギグは僕が知っている限りでは意外と少なく、2ndの頃のギグと、2006年かそこらのノエルがゲムとドラマーと数人で行ったセミアコースティックライブとかそれくらいではないかと思う。(ただこの2006年ごろの演奏は、映画「GOAL!」に提供したような何となく重いアレンジがなされたバージョンで、僕はそこまで好きではない。)

とにかく、「Cast No Shadow」は2ndの頃のギグでの演奏が素晴らしいと思う。歌詞は暗く、オリジナルのバージョンでもわりと重く仕上がっているこの曲を、速いテンポで言葉を飛び散らすように唄いあげるリアムやノエルのボーカルが最高にぶっ飛びだと思う。そして「プラ〜ァハァ〜イ♪」というノエルのファルセットの後に続くストリングスの高い音の「スースースー♪」というフレーズに心を持って行かれる。

さらに、アルバムではサビの一節は

As they took his soul they stole his pride

(奴は魂を奪われたときに、プライドまで奪われちまったんだ)

という歌詞なのだが、ライブでは微妙に歌詞を変えて唄っており

You can take my soul, don't take my pride

(俺の魂を奪うことが出来たとしても、プライドは俺のもんだ)

When you take my soul don't take my pride

(俺の魂を奪ったって、俺のプライドは奪えない)

このように少し力強くなる。ここも見逃すことのできない最高っぷりだ。

このMTV Unpluggedのギグでも今述べたような最高っぷりは存分に発揮されており、ノエルが繋ぎの単語など細かい部分の歌詞を微妙に変えながら素晴らしい唄いっぷりを披露している。リアムの素晴らしさとは違うがしかし見事な唄いっぷりである。聴けば分かる。聴けば分かるから。

これではまるで「Cast No Shadow」だけが素晴らしいみたいな流れになっているかもしれないが、他にも聴きどころは満載である。アコースティックな「Some Might Say」など僕はこの音源でしか聴いたことはないし、「Don't Look Back In Anger」はアコースティック+ピアノ+ストリングスでこれ以上ないくらい美しいし、メロディも見事に際立っていて素晴らしいとしか言いようがない。これほどストリングスの旋律が見事に映えている「Don't Look Back In Anger」は貴重だと思う。アコースティックだけれどしっとりしすぎず、速めのテンポでドラムもしっかり入っている。このバージョンをマイフェイバリット「Don't Look Back In Anger」に挙げる人もいるのではないだろうか。「Live Forever」のギターソロの部分がピアノやストリングスによって演奏されているのも珍しい。(と思う)また、曲間(「Talk Tonight」の前)でノエルがオーディエンスと会話しているところもなんとなく幸せな気分にさせてくれる。

確か「Hello」だか「Wonderwall」が1回目の演奏を録音ミスしたから後から録り直したんだったな・・・と思って調べ直したら、「Hello」でした。なので、今残っている音源の1曲目に入っている「Hello」は正しくは13曲目ということになるようだ。

ブートは色々出回っているようだが、僕が調べた限りだとお勧めはやはり「MTV UNLIAMMED (DEFINITIVE EDITION NEW MASTER)」というタイトルのものだ。(もともと出回っていた「MTV UNLIAMMED」の音質に難があった部分を別の音源から収録するなどして改善した再発盤だ)

こんなもんで僕がこのギグについて書きたいことは大体書き終えたと思う・・。全編通してノエルのボーカルが心地よく最高で、数々の名曲をアコースティックバージョンで演奏した素晴らしいギグである。興味がある人はぜひともブートを手に入れて聴いてみて欲しい。

1.Hello

2.Some Might Say

3.Live Forever

4.Listen Up

5.The Masterplan

6.Don't Look Back In Anger

7.Talk Tonight

8.Morning Glory

9.Round Are Way/Up In The Sky

10.Cast No Shadow

11.Whatever

12.Wonderwall

13.Hello