ブラックホーク・ダウン
正直に申しますと、この映画を見てる間、途中から涙が止まりませんでした。友人と二人で見ていたのですが隠すのに必死でした。最初は戦争映画ってことで斜に構えてかっこつけてあれこれ言いながら見てたんですが途中からとにかく涙が止まりませんでした。素晴らしい映画です。そしてとてもつらいです。
この映画をね、アクションシーンがすごいだとかリアルだとか、戦闘の描き方が上手いとか、武器とか兵器が沢山出てきておもしろいとか言う人ね、違うから。この映画はそういうところを褒める映画じゃないから。そういうところを見る映画じゃないから。
この映画がすごいのは、素晴らしいのは、戦争なんて大嫌いで(誰だってそうですけど)武器にも興味が無くて、兵器にも興味が無くて、ミリタリー系に興味ない俺が退屈せずに楽しんで140分見れるのに、戦場は地獄だってこと、戦争なんてやっちゃいかんってことが痛いくらいに伝わってくるところだから。戦争から遠く遠く離れた俺にも、最前線の兵士はただ仲間のために戦ってるってこと、宗教だとか国の事情だとか、そんなこと考える余裕はなくて、ただ仲間のために戦ってるってことがわかるところだから。
もうね、俺が泣いてたのは兵士たちの仲間を思う気持ちに感動したからってわけじゃない。まあそれもめっちゃあるんだけど、とにかくあまりにもつらかったからだよ。戦場っていうのは本当に、つらいことしかないって何か思い知ったからなんだ。
エンドロールでこの紛争は1996年の8月3日に終結したってテロップが流れた。たしか8月3日だったと思う。これにはもうびびったよ。オアシスがやれアールズコートだやれメインロードだって言ってる間にこんな戦いが世界のどっかで行われたって。8月3日って、オアシスが25万人を集めたネブワース公演を2日に渡って行う1週間前やん。