鉄男
これまで僕が見てきた全ての映画の中で最もぶっ飛んでる映画だ。ぶっ飛んだ影像とぶっ飛んだ音楽がひたすら続く67分で、もし内容があるのならその100分の1も理解できとらん。内容があるのかどうかすらわからん。
だもんで、僕がこの映画にはどうにもこうにも、なんともかんとも言えません。もう作った人は狂ってるとしか思えない。
ミューズというバンドの「The Resistance」というアルバムのレビューで、「これは『マシュー・ベラミー の頭の中の壮大なイメージがそのまま躊躇することなく音像化されていることに圧倒される』ことを目的に聴くのだ。」という文章を読んだが、それと似たような感じ。これは、監督の塚本晋也という人物の頭の中のぶっ飛んだイメージがそのまま躊躇なしで映像化されているのだと思う。ミューズと違ったのは、彼らは資金や機材をふんだんに思う存分使ったのに対し、この作品は極めて限られた資金だとか機材・人材で作られていることだろう。けどどちらもそれが良いように活きてると思うんです。「鉄男」はこの、金も機材もないけど撮りました!って感じの映像だからこれほどぶっ飛んだ出来になったんです、たぶん。
もちろん続きの2作も見ますよ、ハイ。