文章リハビリ

この世はクソファッキン  だけどこの世はAll you need is love. (映画と本と音楽の感想と雑記のブログ)

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン/ポール・フェイグ(2011)

T0011999p.jpg

女性が観たほうがハマるのでしょうか

僕は人生が辛い時はわりかしコメディを観て気を紛らわしたくなる質であります。というわけでHuluにアップされていたので観てみました。制作・プロデューサーのジャド・アパトーはコメディ映画を得意としているようですね。「40歳の童貞男」は大好きです。本作は特徴として、1つ1つのギャグの尺が長いですね。多分。

この手の映画を観て思うのは、やっぱり男がやってなんぼじゃないか、ってところです。冴えない姿、間抜けな姿を晒してドタバタするコメディは男がやったほうが面白い気がするんですね。女性がやっているとなんというか・・・憐れ?そんなような感情を抱いてしまいますね。いや、面白いんですけどね。「ギャハハ」って感じではない。「うわ~」って感じになる。まあこの辺は個々人の好みというか感性だと思うんですけど、僕はこうなんです。けっこう下品なシーンもぶち込んであるんですが、トイレのシーンなんて男のほうが面白くないですか?男ならもっと振り切ってやれたと思うんですよね。元も子もない事を言うと、女性でやった意図がわからない。女性がこんな下品なシーンやってるよ!って、個人的には、それバラエティのやり方じゃね?って思っちゃいます。アッシャーの話にしても良かったんじゃないかなぁ。

そんでもってやっぱり主人公にハマれないですねぇ。こないだ久しぶりに「ブリジット・ジョーンズの日記」を観た時も思ったんですけど、あれも冴えない主人公のどん底人生、みたいなのを、コメディだけど悲劇的っぽく描くじゃないですか。観ているとね、いや自分が悪いやん、と思ってしまうんです。いや、その自分が悪いことに気づく物語だってのは分かるんですけど。分かるんですけど、僕は本作の主人公も、ブリジット・ジョーンズも自分が悪いやんって思ってしまってどうしてもハマれない。「お互い悪かった」みたいなのが弱いというか、欲しいと言いますか。本作なら、主人公が親友の為に、式の事であれこれ一生懸命になっているシーンを足して、一生懸命やったのに親友が簡単に金持ちのアイディアになびいていったりしてたならば、あの暴れっぷりも僕に対してはもっと説得力を持っていたなぁと思います。もしくは、あれだけ「ハングオーバー」をパロってんだから、最初から最後までコメディで行って欲しかった。笑わせてもらう方が楽しいです。

メリッサ・マッカーシーは本作が縁で、「ハングオーバー3」出演となったのですかね。あれは良い役ですよね。本作でも「これが人生だ 痛いだろ」「これが人生だ 戦えよ」「こんなクソみたいな人生に負けんのか」などかっこいい台詞がありました。観てる方が主人公に言いたいところを、わりと言ってくれるんですね。そこはすごい良かったです。

さて、ここまで書いておいて何なんですけど、本作はけっこうしっかり作られているような気がしてきました。コメディ込みで主人公の愚かさを描き、失敗を描き、友人からの叱咤激励で持ち直し、自分が悪かったことに気づき関係修復、自分の人生と向き合うことに乗り出す。そこは脚本としてキチッとしているからです。結婚と友情の切なさ、みたいなものもさりげなく出てきて素敵だし。

新婦版のバチェラー・パーティーをバチェロレッテ・パーティー(Bachelorette party)って言うんですね。初めて知りました。