かつてよく妄想したものだ
小学生、中学生のころ、誰でもそうだとは思うが私はよく妄想をした。
とくに中学の頃が顕著だったと思う。
例えばこんな具合。
私の祖父母は長野の山奥に別荘のようなものを持っていて、私たち家族は長期休暇によくそこへ出かけた。
もちろん中学生の私一人でそこへ行ったことなどないのだが、私の妄想はそこへ一人で行き、滞在するところから始まる。
勘の良い方はお気づきかもしれないが、そう、そこへ意中の女の子がやってくる。なぜか。一人で。
そしてその別荘で私が料理を披露したり、雪の中を散策したりとラブリーロマンスを繰り広げる。(もちろんその頃の私は料理など全くできない。というか今もロクなものが作れない)
さらに私は、妄想なのにもかかわらず妙に細かい部分にこだわっていた。
意中の女の子が如何ようにして、私の(祖父の)別荘にたどり着いたかをけっこう真剣に考えていた。冷静に考えれば意中の女の子が私の別荘の住所を知りうるはずもないし、一人で来ようはずもないのだが、色々と考えていた。
まず私の自宅に電話して私の長期不在を確認後、何とかして私の両親に別荘の住所を聞き出して・・・・などと考えていたと思う。
このパターンの妄想は本当によく行った。子供心に別荘があるのが自慢で、そこで自分をアピールしたかったのだろう・・・
高校に入り、大学に入り、妄想はなんだかんだでしていたが頻度は減ってきたように思う。
昔のように真剣に妄想するということはもう多くは無い。
だが初心を忘れることなく、今度も真剣な妄想に励んでいきたい。